【衝撃Before/After】 1年かけて髪を蘇らせた、縮毛矯正「再生」ドキュメント

縮毛矯正

Instagramを開くと、髪質改善されたツヤツヤの髪をくしのテールで持ち上げてキラッと見せる動画や写真が次々と流れてきますよね。

…正直、僕もたまにやります。

でも実は、あの“ピカピカの一瞬”の裏側には、いろんな物語があります。

今回は 「どうやってあの艶髪ができあがるのか?」

その“リアル”をお話しします。

2024年の夏

自分が縮毛矯正が得意だというのをホットペッパービューティで見て頂いたからご来店されたと思うのですが、この時は正直少し焦りました。

「この前、他店でかけたけどすぐクセが出てきてしまったと。」とのこと。

25年の美容師人生が試されているような感覚でした。

仕上がりがこちら

よく見ると、真ん中あたりにうねりが残っています。

画質が悪くて分かりづらいですが、当時の自分にできることはやりました。

それでも、まだ改善の余地がある仕上がりでした。

次が9月にご来店

根元が伸びた分はしっかり綺麗に伸ばせました。

根元の新しく伸びた部分は綺麗に伸ばせました。

ただし、中間の強いうねりは ダメージが強く、薬剤を弱めざるを得ない 状況。

ここ正直に言います

中間の部分は過度なダメージがあって強い薬剤は使用できなかった。

これは、お客様からしたらただの良い訳です。

ポップに言うと、「知らんがな!」ですよね。

でも本当に、髪のためには無理ができなかった。

前回から6ヶ月後の4月に再訪

他店でバッサリカットしてこられてのご来店

ここから伸ばしていく方針に。

今回はカットなしで縮毛矯正のみ。

しかし、右側のクセが特に強く、毛流れとして残りました。

それでもお客様は満足してくださいました。

4ヶ月後に縮毛矯正とカラーの同時施術

縮毛矯正とカラーを同時施術。

カットなし。

カラーはブルーブラックに。

この頃から、僕の薬剤設定も安定してきました。

ただ、まだ改善の余地があると感じていました。

直近11月

全てが完結した瞬間でした。

何度も髪を触って自分の髪じゃないみたいだと触って喜んでいただいたのが印象的でした。

真実

これが“本当のところ”です。

1年かけて、少しずつ軌道修正しながら完成に近づけていく。

SNSは、良い部分だけを切り取って、一回で完璧に仕上がるように見せることができます。

それはかっこいいし、テクニックがあるようにも見えます。

でも、実際はそんなに簡単じゃない。

そして、それはいつかお客様にバレます。

美容師が全身全霊でやっても、100%完璧に届かないこともある。

だからこそ、正直に状況を伝え、髪のダメージを見て、無理をしない薬剤選定をする。

今回のお客様には、

・強い薬剤を使うと髪が耐えられない可能性がある

・優しい薬剤でいくとクセが残る可能性がある

その両方を何度も説明し、理解していただきました。

その信頼があったから、ここまで来れました。

技術だけでなく、お客様と一緒に“理想の髪をつくっていく”。

さいごに

僕は、技術だけでなく「本当に良くしたい」という思いを正直に伝え、お客様と一緒に髪を育てていく美容師でありたい。

一度で無理なら、一緒に積み重ねればいい。

そんな美容師がいてもいいと、僕はそう思っています。